カメラ内臓メガネは強迫性障害の行動療法になり得るか?

”自分が今、渡ってきた横断歩道がどうにも
気になり、5~10分、そこに立ち尽くす”
といったことはざらで、徒歩10分の距離に1時間はかかります。

強迫状態に陥った脳では、”横断歩道上で何も起きていない”
”ぶつかって人を倒す等していない”という判断がなかなか
できません。

そこで、カメラを内蔵したメガネがあれば、
あとで確認できるという安心感と、”何も問題は起きてない”
と薄々わかっているわずかな理性と、そういったものの後押し
もあり、前に進めるのではないか?と期待しています。

”あとで確認できる”という条件付けは最強で、ほぼ確認なしで
前に進むことができます。近くのスーパーに行く際等、
帰りは同じ道を通って帰るので、行きはほぼ確認なしで
進むことができます。

カメラの映像がそれと近しい条件付けとなるかは試してみないと
わかりません。

気になるシーンと、確認の時間差が生まれることも大事です。
前回の”後ろが見えるサングラス”では、その場で確認することが、
行動療法的効果を低くしています。カメラ内臓メガネを使い、
自宅に着いた頃には、”確認しなくてもいいや”と思えている状態が
理想ですが、気になるところだけ確認するというだけでも行動療法的
にはプラスです。忘れてしまう部分は必ずあるので、そこを確認
しなくて済むだけでもプラスです。

(行動療法としての負荷強度)
①振り向かず、サングラスに映る風景で確認する。
②カメラ内臓メガネを使用し、確認なしで自宅まで帰る。
ただし、自宅で映像を全編再生し確認する。
③カメラ内臓メガネを使用し、確認なしで自宅まで帰る。
自宅では、気になったところのみ映像で確認する。
④カメラ内臓メガネを使用し、確認なしで自宅まで帰る。
自宅で映像を確認しない。
①~④へ強度が増します。
単純計算で①なら移動に1時間、②なら移動10分+自宅で確認
10分=20分となります。時間的にもプラスです。

映像も完璧なものではないでしょう。その不完全な映像を見て
確認することも、行動療法としての負荷になると思います。


懸念としては、
①盗撮疑惑をかけられる。
②どうしても確認したい部分が
撮れていない。
③フレームが邪魔。

①盗撮疑惑については、障害者支援センターに聞いてみたところ、
最悪、警察に取り調べを受けたとしても、映っているものが
横断歩道や点字ブロックであったら、逮捕されることはないでしょう
とのことでした。
②消防局の友人が、近しいものを使って現場検証するらしいのですが、
高価な機器を使っても、思うようには撮れていないので、あとで確認
したとき、逆に不安になるのでは?と懸念していました。ただ、少々
画像が悪くても、私が必要以上にキョロキョロしていると思うので、
カメラの視野に関してはカバーできると思います。
③まず自分に合ったメガネを買い、そこに後付けでカメラを付ければ
手堅いと思うのですが、そこに時間をかける前にチャレンジしてしまって、
そもそもダメなのか?そこそこなのか?を判断し、場合によっては
それから機器を充実させていくのが良いかと思います。