強迫性障害のカウンセリング。7月15日のトピックス。

【散歩の範囲を広げ、比較的問題なく歩けて

いるが、以前そうであったように、また歩け

なくなるのではないか?】

 

これまでも散歩の範囲を広げ、歩けるように

なったことはありますが、2~3ヶ月もする

とまた歩けなくなります。

(問題点)

①範囲を広げて歩いても曝露になっていない。

「どうしたら強迫症状や不安症状が出ないか

?」ということを最優先に考えてしまうと曝

露になりません。

②両親の介護ストレス。

大きなストレスがあると行動療法も効果が得

にくいと思われます。

 

①は意識の持ち方なので注意するしかありま

せん。

②は大きく軽減したので、今回は問題になら

ないと思います。

結論的に、意識の持ち方さえしっかりすれば、

また歩けなくなることなく、ステップアップ

できると思われます。また、散歩コースの広

げ方は、コースを全く変える、というのでは

なく、「今日はもう少し行ってみよう」と次

の曲がり角まで距離を伸ばしてみる、など、

柔軟に広げていくほうが良いかもしれません。

 

【朝散歩も繰り返すうちに確認が多くなる。

うまくできたところでやめたほうが良いイ

メージが定着してベターなのではないか?】

 

ひとまず、散歩がうまくできたところで一旦や

めてみるのも良いと思います。その後、もう一

度行くか否かは決めず過ごし、気が向いたら行

く、くらいの意識で過ごしたほうが良いかもし

れません。

 

理想的には猫と出会ったり、亀と出会ったりし、

写真を撮るといった、目の前のことに意識が集

中できるようなエピソードがあると良いです。

エピソード探しのための散歩、写真撮影のため

の散歩でも良いので、ただ義務的に課題として

取り組むのは効果が得にくいと思われます。

 

【散歩途中で気になるポイントがあるものの、

そのまま自宅に戻り、数時間後には気になら

なくなる、という成功例がいくつかあった】

 

時間の経過と共に気にならなくなる理由は、

①ただ頭の調子が良いだけ。

②その間の過ごし方が良い。

のどちらかわかりません。ただこのところは、

気になるポイントについて、自宅に戻ってから

思い出しても、その内容について考えることな

く、そのまま頭の隅に置いておくよう努力しま

した。もしかすると、その操作が良かったのか

もしれません。

 

【理想的な散歩に向けて】

近くまでで良いので、自由に散歩ができるよう

になったら、自ずと猫に出会う等のエピソード

も増え、目の前のことに集中することができ、

強迫に意識が向きにくくなると思います。まず

は自由な散歩ができるよう、現在のコースでの

意識の持ち方に注意し、また気が向けばコース

からの逸脱を繰り返し、徐々に自由な散歩に近

づいていければ良いと思います。自由になれば

なるほどエピソードが増え、意識の持ち方も自

ずと良い方向に変わり、範囲も広がっていくと

思います。