【散歩の範囲を広げ、比較的問題なく歩けて
いるが、以前そうであったように、また歩け
なくなるのではないか?】
これまでも散歩の範囲を広げ、歩けるように
なったことはありますが、2~3ヶ月もする
とまた歩けなくなります。
(問題点)
①範囲を広げて歩いても曝露になっていない。
「どうしたら強迫症状や不安症状が出ないか
?」ということを最優先に考えてしまうと曝
露になりません。
②両親の介護ストレス。
大きなストレスがあると行動療法も効果が得
にくいと思われます。
①は意識の持ち方なので注意するしかありま
せん。
②は大きく軽減したので、今回は問題になら
ないと思います。
結論的に、意識の持ち方さえしっかりすれば、
また歩けなくなることなく、ステップアップ
できると思われます。また、散歩コースの広
げ方は、コースを全く変える、というのでは
なく、「今日はもう少し行ってみよう」と次
の曲がり角まで距離を伸ばしてみる、など、
柔軟に広げていくほうが良いかもしれません。
【朝散歩も繰り返すうちに確認が多くなる。
うまくできたところでやめたほうが良いイ
メージが定着してベターなのではないか?】
ひとまず、散歩がうまくできたところで一旦や
めてみるのも良いと思います。その後、もう一
度行くか否かは決めず過ごし、気が向いたら行
く、くらいの意識で過ごしたほうが良いかもし
れません。
理想的には猫と出会ったり、亀と出会ったりし、
写真を撮るといった、目の前のことに意識が集
中できるようなエピソードがあると良いです。
エピソード探しのための散歩、写真撮影のため
の散歩でも良いので、ただ義務的に課題として
取り組むのは効果が得にくいと思われます。
【散歩途中で気になるポイントがあるものの、
そのまま自宅に戻り、数時間後には気になら
なくなる、という成功例がいくつかあった】
時間の経過と共に気にならなくなる理由は、
①ただ頭の調子が良いだけ。
②その間の過ごし方が良い。
のどちらかわかりません。ただこのところは、
気になるポイントについて、自宅に戻ってから
思い出しても、その内容について考えることな
く、そのまま頭の隅に置いておくよう努力しま
した。もしかすると、その操作が良かったのか
もしれません。
【理想的な散歩に向けて】
近くまでで良いので、自由に散歩ができるよう
になったら、自ずと猫に出会う等のエピソード
も増え、目の前のことに集中することができ、
強迫に意識が向きにくくなると思います。まず
は自由な散歩ができるよう、現在のコースでの
意識の持ち方に注意し、また気が向けばコース
からの逸脱を繰り返し、徐々に自由な散歩に近
づいていければ良いと思います。自由になれば
なるほどエピソードが増え、意識の持ち方も自
ずと良い方向に変わり、範囲も広がっていくと
思います。