強迫性障害の確認欲求。

強迫性障害で確認症状がある場合、

確認しないことが、改善への道です。

ならば、確認しなければいいではないか?

と誰しも思うのですが、

確認しないのは、かなり難しいです。

 

確認の我慢の難しさについて、

一般的な説明は、どこにでも書いてある

ので、何かわかりやすい例えはないか、

とたまに考えます。

 

夏の肝試しが、やや近しい感じか

と思っています。

夏の夜に、墓地に肝試しに行って、

「絶対、振り向いてはいけません」

と、言われる感じでしょうか。

 

ただでさえ、怖くて冷や汗をかいている

状況にして、どうにも気になる後ろを

”振り向いてはいけない”と・・

ひとまず、後ろを振り向いて

何もいないことが確認できたら、

少しスッキリしそうなのに・・

という感覚。

 

強迫性障害の方が町を歩いているとき等、

症状によって確認対象は様々ですが、

どうにも確認したいときがあります。

 

確認すれば、症状が悪化する、

もしくは強迫が治らない、と

わかっているのですが、

確認しなかったら、大変なことに

なるのではないか?

不安のあまり、数日悩まされることに

なるのではないか?等、

様々の不安に襲われ、確認してしまいます。

 

ちなみに、私は自転車で通勤していた頃、

歩行がやや不安定な方を気にしつつ、

交差点でその方を追い抜いて、

振り向いて確認はしなかったのですが、

その後、三か月経っても、

”あのとき、私の自転車にビックリして

あの人は転倒したのではないか?”

”実は気付かないうちに、あの人に

後輪がぶつかっていたのではないか?”

といった不安が抜けず、随分苦しい

思いをしました。

 

また逆に、確認をすることで、

「また、やってしまった」

(改善から遠のいた)という思いも

強く、かなりヘコみます。

強迫性障害とうつ症状を併せ持つ

方は多いと思いますが、

このヘコみが、うつを助長する要因

にもなります。

 

確認しなければ、強い不安との闘い。

確認したら、症状の悪化に加え、うつ

の悪化。

 

強い不安と闘っているときも、

日常生活を普通に続けるのが

頑張りどころではあるのですが、

不安でオロオロしている状態なので、

集中力に欠け、やることは間違い

だらけです。

 

とても責任ある仕事ができる状態では

ないので、サラリーマンが日常的に

”確認を我慢する”といった方法に

臨むのは、けっこうリスキーだと

思います。

 

以前、インターネットで調べたとき、

不安でオロオロしているときに、

”なぞなぞ”を考える、という方法を

勧めている方がおりました。

 

”何を能天気な”と思いましたが、

軽度~中等度の不安であれば、

”なぞなぞ”を考えるうち、

乗り切ることができた記憶も

あります。

 

間違えてもかまわないことで、

集中できる対象があるのが、

理想的なのかもしれません・・