鉄則「逃げない、繰り返さない、巻き込
まない、ググらない」より。優先順位と
いうわけではありませんが、「逃げる」
なら「繰り返す」ほうがマシのようです。
「逃げない」の優先順位のほうが高いと
いうことです。
この考え方は治療戦略上、極めて重要で
す。回避を行うということは、自分が行
動できる範囲を狭めることと同義で、か
なりまずいです。行動療法のやりようが
ない上に、生活の支障も加速します。何
よりも行動空間の拡大を目指すことが先
決だということです。
まずは逃げないを徹底し、その中で「繰
り返す」から「繰り返さない」へのシフ
トを狙っていくのが順当です。
ただ、これも程度問題ではあると思いま
す。私が両親の介護をしていた頃は「逃
げる」という選択肢がなかったので「繰
り返し」ていたわけですが、結果的に強
迫は悪化しています。
つまり、あまりにハードルの高い「逃げ
ない」は順守すべきではないということ
です。
実家介護の帰り道は、恐ろしい確認をし
ていました。「繰り返し」です。最終的
に駅からマンションの徒歩10分の距離
を、振り向き確認、引き返しを繰り返し、
30~40分はかかっていました。
それは不安→確認の条件反射を強化する
ことにほかならず、結果的に悪化します。
やはり不安階層表を作成し、下位の不安
から「逃げない」そして「繰り返さない」
を踏襲していかなければ、うまくいかない
でしょう。
とはいえ現実的には、不安階層表に従って
ばかりはいられません。私であれば、先日
の確定申告や、納税も挑戦すべき不安では
ないように思います。しかし、挑戦せざる
を得ないのが現実。私の場合は看護師さん
に付き添いをお願いすることで不安を下げ
「逃げる」ことなく、それほど「繰り返す」
ことなく無事に終えることができました。
回避をするくらいなら、付き添いを頼むほ
うがマシ、ということになります。
今後も様々な不安にどのように向き合うか
判断を迫られるでしょう。その際に、強迫
の知識を駆使し、回避もせず、強迫行為も
せず、結果的に強迫を悪化させない方法を
模索しなければなりません。
強迫の知識と共にあらんことを・・
フォースと共にあらんことを・・(?)